2019-01-01から1年間の記事一覧

障害年金のこと。

ツイッターでも現実世界でも、ときどき話題になる障害年金。 これね、まず、2種類あります。 障害「基礎」年金と、障害「厚生」年金です。 前者は国民年金加入者用、後者は厚生年金(+国民年金)加入者用です。 障害基礎年金(国民年金のみの人)→1級と2…

精神療法とは何かみたいなこと5。伝統的?診断のこと。

たとえば、30代女性の患者さんが「最近あまりに落ち込みがひどいので来ました」と外来に来たとしましょう。 ・生理前!(月経前症候群、PMS)、甲状腺 ← ホルモン ・まさにうつ病/躁うつ病 ・パワハラとか介護がとか、いろいろな「事情」 ← 適応障害 ・そも…

ASD傾向のある患者さんへの「あたりまえの」対応について。

入院時の外出は、わたしの勤めている病院では16時までです。16時までに、病棟に戻ってこなければなりません。 ASD傾向のある人が、これに納得できないとしましょう。ASD傾向のある人は、病棟スタッフの間で、「しつこい」「何度も窓口に来る」「しかも納得し…

キミには悪霊が憑いている?

悪意の話、もう少し続けます。これがたぶんラスト。 というのも、この、「悪意があると決めつけられる」のが、ものすごく怖くって。悪意がないから許してくれだとか許すのが当然だとか正しさを主張することを優先しているとかそういうのではぜんぜんなくって…

ASDと「悪意」のこと(つづき)。

ツイッター上で、ASDと悪意についていろいろやりとりがあったので自分なりにまとめてみます。ASDとくくったのは主語が大きすぎたと反省したので、ひとまず、あずさ(わたし)のこととして話してみます。ASDのひとの中には、心当たりがある人もいるかとは思い…

ASDは「悪意」を持ち得ない、として。

ASDの人の多くは、悪意なんて高級なものを持つことができない というのは、全員じゃないんですけど、できれば「原則」として広まってほしいです。 ◆ 相手を困らせ、困っている相手を見て楽しむ というのは、高度に社会的な技術だと思います。 わたしにとって…

精神療法とは何かみたいなこと4。医師免許のつかいみち。

精神科医と心理士を比べたとき、大きな違いは 精神科医には医師免許がある だと思います。 ◆ 医師免許でできることはいろいろあります。 そのなかでもインパクトが大きいものに、 薬が処方できる (処方権) というものがあります。 いや、薬を処方するとい…

あずさの、アスペ的ふりかえり。

わたしの歴史?みたいなものは、たぶんアスペとものすごく関連しているので、少しお話したいと思います。小学校5年生くらいまでは、アスペが強すぎてトラブルに気づけないことと、何でもかんでも全肯定する父親のおかげで、悪い思い出はほとんどありません…

精神療法とは何かみたいなこと3。ふつうのことば?

「患者さんの症状について、 彼/彼女に対して失礼にならない、ふつうのことばで症状を説明し おたがい納得できたならば、 その説明そのものが治療的である」 という意味の文章を読んだことがあります。 (ちょっと翻訳しました) ◆ ちょっと解説。 これ、主…

精神療法とは何かみたいなこと2。ストレートにたずねられてしまった件。

前回にひきつづき。 精神科医が行う診察を「精神療法」と呼びます。 なんなんだ、と思いますよね。 わたしは思います。 ◆ 「本で、この病気の治療は薬と精神療法であると読みました。 薬が効いたのはわかります。ところで、精神療法ってなんですか」 ストレ…

精神療法とは何かみたいなこと。

心理士の友人に、 「医者って、薬を処方できるぶんほんと楽だよね」 と言われたことがある。 まったくそのとおりだと思った。 ◆ 薬を処方することには、少なくとも、 ・患者さんが、なにかしてもらった気になる ・医者が、なにかよいことをした気になる とい…

精神科周辺の福祉サービスとかいろいろ

多少?正確さに欠けるかもしれません。 全体像がみえた方がわかりやすいよねとか。わたしも勉強中。複雑すぎる… 自立支援 → 精神科に通院を続ける必要がある病気であれば、診察料と薬が安くなる。 病院窓口あるいは主治医に依頼。数回の通院が必要なところが…