2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧

視線に気づくということ。

「自閉症の現象学」という本を読んでいます。「自閉症スペクトラムの精神病理」も面白くはあるのですけれど、理論編としてはこっちのほうが読んでてわかりやすいようにも思います。珍しくノート取りながら読んでます。半分哲学書(現象学)なのでさすがに用…

双極性障害について、知っておいてほしいことなど。

双極性障害について知っておいてほしいことなど。とくに2型。そうとうつ、というよりは、うつを繰り返す病気です。 まず、身体の病気だと考えたほうがいいと思います。いろいろ事情があって落ち込んでいるのとは明らかに違います。身体が重すぎて動かない、…

他人のいない世界の変貌について。

(厳密な意味での)他人のいない世界、他人がすべてNPCであり、自分がなにかしないかぎり自分と関係ない世界で自分と関係ない生活を営んでいるはずの世界に住んでいたという話をしました。その世界が多少なりとも変貌をとげたのが、10歳ごろであるとも。 …

他人のいない世界のこと。

10歳ごろまでのわたしの世界には、他人がいませんでした。 ネグレクトとかではないですよ。人間はいましたし、大事にされていたと思います。厳密な意味での他人=自分と同格のひとたち、です。親族を含めて。 ◆ 自分と同格でないというならなんだったのか。…

「マルチタスク」が意味するもの。

作動記憶(WM)が高いということはマルチタスクが得意なはず、マルチタスクが苦手なので作動記憶(WM)が低いんだと思います、とかいうじゃないですか。あれ、どうしてそう広まったんでしょうね。作動記憶(WM)は「頭の中の作業テーブル」であるというたと…

作動記憶(WM)と処理速度(PS)の関係について。

作動記憶(WM)と処理速度(PS)については、台所をたとえとして使うことがあります。 ・作動記憶(WM)→ コンロの数 ・処理速度(PS)→ 調理の速度 とします。 さて、料理をしましょう。味噌汁と炒めものを作るとします。 コンロが2つあれば、同時に作れば…

超健康幻想について。

超健康幻想ということばがあります。「この病気や障害さえなければ、完璧にしあわせで順調な生活が送れるはず!」「この病気や障害がない人は、完璧にしあわせで順調な生活を送っているはず!」という幻想のことです。こうやって書くといかにも幻想ですね。…

うつだった15年間のこと。

すこし昔のこと。 わたし、20代後半から30代にかけて15年くらい、うつだったんですよね。うつ病と言ってもいいんですけれど、専門用語としては本来はうつ病とちょっと違うので、そのへんは謎の専門家的こだわりを発揮して「うつ」としておきます。遺伝的な問…