あずさのこと。球技との絶望的な関係。

学校生活における問題の一つは、体育でした。なかでも球技。ドッジボールもバレーボールもテニスも野球も全部です。拷問と言っていいくらいの苦痛でした。

理由はいくつかあります。

  • 純粋に筋肉の問題。走るのが遅いとか。でも、これだけじゃないのです。
  • 協調運動障害。身体の各部をいっぺんに動かすにあたり、脳にかなりの負荷がかかる。要するに不器用。練習すれば習得はできるものも多いとはいえ、平均的なこどもの何十倍もの時間がかかることが多く、「やればできる」は現実的ではない。
  • 自分の身体の大きさが実感としてわかっていない。いまでも、ドアとかしばしばぶつかります。何か別のものに集中しているから、というだけではないのです。これ以上近づいたらぶつかる、というのがどうも把握できていないようなのです。
  • 左右失認。左右が、一拍置かないとわかりません。昔は、頭にピアノの鍵盤を思い浮かべて、そこに手を乗せる図も浮かべ、高い音が出るのが右だから、とやっていました。右!とかいう指示に従えるはず、ないですよね。
  • チームプレー。迷惑をかけている自覚はあるのです。自分のせいで負けたとかいうこともわかります。申し訳ないけどどうにもならない。責められても責められなくてもつらかったです。
  • 真面目にやっているのかと疑われかねない。いくらなんでも習得に時間がかかりすぎるため、真面目にやらないから覚えられないのだと責められたことはしばしばあります。これ以上真面目に取り組むことは不可能である、そもそも努力してもたぶん永遠に無理、ということがほとんどであったため、どうしていいのかわからなくなっていました。

高校を卒業して一番嬉しかったのは、「もう、体育で球技は強制されない!」ということだったりしました。ほんとね。大人って素敵です。