アスペのための問題解決思考法。

アスペのための考え方のヒントです。こう考えたほうが楽かな、とか、こう考えたほうが解決に近づくかな、みたいなこと。合理的に行きましょう。わたしたちには、合理的な思考こそが似合うはずです。
 
 何かトラブルが起きたときには、相手の能力不足の可能性を考えてみてください。自分ができることが、相手にすべてできるとは限りません。そうじゃないケースのほうが多いです。きつい言い方をする人は、他の言い方に変えることができない(語彙が少ないとか)のかもしれません。能力不足を怒っても仕方ないですよね。
 相手の能力不足を認めることは、失礼にはあたりません。わたしたちがアスペの特性を持っていることを認めてもらうことは失礼にはあたりませんし、否定されたらかえって困ります。もっといえば、歩けない人が歩けないと認めることは失礼ではないですよね。歩けるはずだとか言っている暇があったら、車椅子を持ってきてあげたほうがいいわけです。
 
 能力がありそうな人には、配慮をお願いしてみましょう。(能力が足らない人に頼んではいけません。算数が苦手な人に計算を頼んだら怒りますよね、それと一緒です)何かできればいいなと探している善良な人も世の中にはいっぱいいます。
 
 ものすごく腹が立つとかものすごく悲しくなるとかパニックを起こすとか、昔の記憶がよみがえってませんか。親しい人が相手の場合は、その人の言ったことそのものではなく過去の記憶がよみがえってつらくなってる、と伝えることができるとおたがい楽だったりします。
 部屋の隅に積んでいる本。視界に入らなければ永遠に片付けられませんよね。それと同じで、きちんと認識できていない記憶はきちんと忘れることもできないのです。フラッシュバックなどで断片的によみがえる記憶は、言語化できていないケースがほとんどです。アスペの場合、死にそうになったなどの大事件じゃなくっても、怒られたとか気まずかったというレベルのことがしばしばフラッシュバックします。フラッシュバック直後には内容を覚えていることが多いので、信頼できる相手に話してみるのも手です。「普通の」記憶になれば、「普通に」薄れていきます。
 
 自分に悪いことが起きたとして、それは自分が悪いせいでしょうか。ほんとに? 自分がぜんぜん悪くなくても、悪いことが起きることはあります。交通ルールを100%守っていても、居眠り運転の車に轢かれるかもしれませんよね。自分は悪くない。そんな感じのことは、わりとしばしばあります。また、自分が悪いとしても、それは自分が100%悪いという意味でしょうか。1割しか悪くないときに10割ぶん自分を責める人が多くいます。
 もしも、「やっぱり自分が9割以上悪い」ということだとしたら、自分のことですから再発予防策を考えましょう。自分を変えることはできます。他人が9割悪い場合、他人を変えることは無理なのであきらめましょう。誰も悪くない場合も同様です。